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施設の種類や判断基準を詳しく解説!

老人ホーム選びで決め手になる5つのポイント

老人ホーム選びで決め手になる5つのポイント

ひと口に「老人ホーム」といっても、特別養護老人ホームをはじめ、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、認知症専門の入居施設であるグループホームなど、じつに多種多様です。施設数も総計すると数万施設にも及びます。もし自分や親族が老人ホームへの入居を検討する場合、何を基準に、どんな施設を選べばよいでしょうか。そこで本記事では、老人ホームを選ぶ際に「決め手」となる基準のほか、情報収集の仕方や、事前に確認しておくべきポイントなどもご紹介します。

決め手となる5つのポイント

どのタイプの老人ホームを選ぶ場合でも、「決め手」となるポイントがあります。もしポイントからずれた施設に入居すると、すぐにでも「生活の継続が難しくなった」「退去を検討したい」といった事態に直面しかねません。

実際に入居先を探す場合は1人で行うと視野が狭くなり、合理的な判断ができない恐れもあります。家族・親族などを含め複数人で行い、さまざまな意見を参考にしながら検討していくことも大切です。

それでは、5つのポイントを具体的に解説していきます。

1.入居する本人の心身状態に適した施設かどうか

施設を探すうえで、最初の判断基準となるのが「本人(入居者)の心身の状況」です。とくに、介護保険の要介護認定を受けているかどうか、受けている場合は要支援1~2、要介護1~5のどの段階であるのかによって、入居先の選択肢が変わってきます。

例えば、費用の安い公的施設である特別養護老人ホームは、2015年の介護保険制度改定により入居条件が「原則として要介護3以上」とされました。要介護の認定を受けていない方、受けていても要介護3未満の場合は、基本的に入居対象とならないので注意しましょう(本人の容体や生活環境上、緊急性が認められる場合などを除きます)。

また、仮に介護保険制度上の条件をクリアしても、本人の持病と対応する設備・職員体制がマッチしていなければ、入居先として不適切です。例えば、認知症を発症している人の場合、認知症への対応力の乏しい施設を選んでも、適切な介護を受けることはできません(施設側が受け入れを断る場合もあります)。事前に施設側の医療・介護体制を確認し、入居後に問題なく生活を送れるのか、必ず確かめておきましょう。

2.費用面で無理なく入居できるか

本人の心身状態が受け入れ可能な施設であっても、入居費用の負担ができるかどうかによって、入居先は変わります。

例えば介護付有料老人ホームは、医療・介護体制が高度に整備され、質の高いスタッフや設備、サービスが充実していることが多いです。しかし、クオリティの高い施設ほど入居の際に必要となる「入居一時金」、毎月負担する「月額利用料」が高額になり、高級施設だと入居一時金で数千万円~1億円以上、月額利用料に数十万円ほど必要になることもあります。

家計に大きな無理をかける形で入居すると、入居後に経済的に苦しくなり、老後破産に直面するという事態も考えられます。実際に、こういったケースは頻発しています。年金をはじめとする収入状況を踏まえ、背伸びをしない施設選びをすることが大切です。

以下に、代表的な施設の平均費用についてまとめておきますので、参考にしてください。

No. 施設の種類 一時入居金(平均) 月額費用(平均)
1 介護付有料老人ホーム 350万円前後 22万円前後
2 住宅型有料老人ホーム 100万円前後 14万円前後
3 サービス付き高齢者向け住宅 23万円前後(敷金・礼金) 15万円前後
4 グループホーム 9万円前後 12万円前後
5 ケアハウス 70万円前後 12万円前後
6 特別養護老人ホーム 0円 9~13万円
7 介護老人保健施設 0円 8~13万円

上表No.1~5は、施設ごとに料金が大きく異なるため、あくまでも目安としてお考えください。なお、有料老人ホームのなかには、入居一時金が0円の施設もあります。その場合、月額利用料金がやや高額になります。

3.立地条件

老人ホームがどこに立地しているかも、入居先選びにおいて決め手となるポイントです。家族と同居していた方が老人ホームに入居すると、慣れ親しんだ家族や近所の方と離れることになり、人によっては孤独感を感じることや、ホームシックにかかることがあります。それを防ぐためには、自宅から近い場所であること、住み慣れた地域に立地していることなどが大事になるでしょう。

また、本人が自立して生活可能な場合は、買い物ができるスーパーやドラッグストアが近くにあると、何かと便利です。駅やバス停までの距離などもチェックしておきましょう。要介護度の高い方だと、周辺に病院・クリニックがあるかどうかも確認しておくべきです。

4.設備や人員配置が充実しているか

とくに要介護認定を受けている場合、入居後にリハビリや機能訓練をどのくらい受けられるかは重要です。機能訓練室やリハビリテーションルームがどのくらいの広さで、どんな器具を配置しているのか、理学療法士や言語聴覚士、作業療法士などの指導をどのくらい受けられるのかは、施設選びにおいて決め手となる要素です。

ほかにも、人工透析が必要である、気管切開をしているといった場合は、対応できる医療器具や看護・介護職員が配置されている必要があります。問題なく日常生活ができるサポートをきちんと受けられるのか、必ず事前に確かめておきましょう。

5.職員の対応に問題はないか

昨今、老人ホームの職員による虐待のニュースが世間を賑わせています。なかには、川崎で起こった事件のように殺人にまで発展する場合もあり、「職員の質」は入居先選びにおける重要な要素のひとつです。

入居前に施設に見学に行った際は、職員の態度や服装、言葉づかいなどをチェックし、人格や対応に問題がないか必ず確かめましょう。とくに、入居者へのコミュニケーションの取り方や目線の高さ、入居者に笑顔が見られるかなどを確認してください。もし不快感や違和感を覚えたら、問題アリです。

情報を収集するには?

ここまで、入居先を探すうえでの外せないポイントについて説明してきましたが、「決め手となる情報を集める方法」を押さえておくことも大事です。ここからは、実際に老人ホームに関する情報を収集する方法と、その際に注意すべきポイントについて紹介します。

施設のホームページで基本情報を集める

差し当たって基本情報を集められるのが、各施設のホームページです。入居費用はもちろん、施設までのアクセス方法や連絡先なども掲載されているので、電話やメールで直接連絡を取りたい場合も必要な情報を入手できます。最近では、職員がブログ形式で施設内の日常生活を紹介していることも多いです。施設の様子や、入居後の生活状況などを知るうえでの貴重な情報源となるでしょう。

ただし、施設によっては何年も前の情報や写真を掲載し続けている場合や、最新の情報をまったく更新していない場合もあります。とくに写真については、新設時のものを掲載し続けていることが多く、鵜呑みにしないことも大事です。こうした情報の分析は、施設のパンフレットを取り寄せた場合も必要です。情報を読み解く「リテラシー」の力を持つことが重要といえるでしょう。

「体験入居」をして、施設を体感する

入居先の情報を集める場合、施設の見学は必須事項です。無料でできる場合がほとんどなので、交通費以上の費用はかかりません。体調や病状などで本人が行けない場合は、家族が代わりに行き、必ず見学をしましょう。

短時間の見学だけでは、施設や職員の質、入居者の様子、夜の騒音の度合い、1日の過ごし方などは、実感することは難しいでしょう。そこで、入居先がかなり絞れてきたら、最終的な判断を行うために「体験入居」することをおすすめします。

とくに有料老人ホームは、入居一時金として多額のお金が必要になり、入居してから「退去して別の施設に移る」となると、ムダな出費となってしまいます。「体験入居」は見学とは異なり入居日数に応じて費用がかかるので、事前に施設側に問い合わせる必要がありますが、間違いのない施設選びをするためには重要なポイントです。

クチコミ情報もチェック!できれば経営状況なども確認を

ホームページや見学・体験入居では、基本的かつ重要な情報を収集できますが、より多角的な分析を行うためには、第三者の意見を参考にすることも大切です。

入居を検討している施設に、知人の親族など既に入居している人がいれば、施設の様子を聞いておきましょう。あるいは「友人の友人が入居している」「知り合いに働いている人がいる」といったつながりがある場合も、積極的に施設の内実を聞いておくことが大事です。ホームページやパンフレットでは分からない、生の情報が手に入るかもしれません。

また、ネット上でも施設の評判を検索できる場合があります。例えば老人ホーム検索サイトのなかには、施設の入居者や見学者の感想や評価が掲載されていることもあり、それらの情報を参考にするのもよいでしょう。ただし、ネットの情報は「参考程度」にとどめ、仮に気になる情報を見つけたら、見学時に職員に質問してみるのもひとつの方法です。

まとめ

老人ホームへの入居は、本人や家族にとって大きな決断です。施設選びに失敗してしまうと、入居後に快適な生活ができないばかりか、最悪の場合は体調の悪化、認知症の進行などの弊害を生むこともあります。今回の記事を参考にしていただき、情報をきちんと集めて分析し、後悔しない施設を選択することが重要です。